第12回 日本代協コンベンション 式典 小田島会長 開会挨拶

第12回 日本代協コンベンション 式典 小田島会長 開会挨拶

2023年11月22日

第12回、日本代協コンベンションに全国からご参加をいただき、ありがとうございます。日頃は代協活動に多大なるご協力、ご理解をいただきましてお礼を申し上げます。そして、日本各地を襲った大きな自然災害によって被災されながらも、お客様対応に奔走していただいた皆様方に感謝を申し上げます。また本日は、ご来賓の金融庁 監督局 保険課長 三浦知宏 様、一般社団法人日本損害保険協会 専務理事 大知久一 様 には、ご多忙の中、ご臨席を賜りましてお礼を申し上げます。

本年も会員皆様と「集い、語らい、高め合う」時間をご一緒できますこと、心待ちにしておりました。長い年月、代協の礎を築き、組織活性化、地域のために惜しみないお力を注いでくださった先輩方の功労表彰が盛大に執り行えること、何よりも喜ばしい思いでございます。心よりお祝いを申し上げます。そして、4年ぶりの懇親会の開催も叶いました。500数十人の参加予定をいただいており、皆様も全国のお仲間との交流を待ち望んでいらっしゃったと存じます。コンベンションプロジェクトチームの皆さんには、7か月にわたるきめ細やかな準備をしていただいております。ありがとうございます。

さて、長く続いた新型コロナウイルスの影響が一段落し、各地で数年ぶりに行事が復活、開催されるなど、「お客様と代理店をつなぐ代協活動」「保険会社との信頼を深める代協活動」が皆様の思いによって戻って参りました。この1年、地域のボランティア活動、そして情報の先端を行く勉強会、自社経営体制を強化する実践的なセミナー、工夫を凝らした心温まるCSR行事など、ニュースをたくさん聴かせていただいております。各代協では事業を通じ、若手会員が役割を担い、専門性を発揮する等、仲間同士の新たな能力や人柄を知る時間にもなっているのではないでしょうか。3冠王も活発に取り組みをいただいています。昨年度は過去最高数の代協を表彰させていただきました。仲間づくりの推進、トータルプランナーの認定を目指すためのコンサルティングコース受講勧奨、子供たちの危険を察知する力を育てるぼうさい探検隊マップコンクールの三本柱に加え、代理店の価値向上策、出前授業など、マンパワーは必要ですが、いずれも地域で仕事をする私たちにとって大切な、意義あるものと本質をご理解ください。

折しも、今年は関東大震災から100年を迎える節目の年です。また、先週開催された保険監督者国際機構の年次総会では、世界で頻発する自然災害に関するプロテクションギャップへの対応について議論が行われました。防災・減災に向けた、私たち損害保険代理店の果たすべき役割は、一層大きなものになっていると思います。

一方、保険会社のカルテルや保険金不正請求事件、同じ業界で保険を取り扱う、私たちの長年積み上げてきた信用、信頼までをも揺るがすような、許しがたい問題も発覚しました。状況や報道を注視しながら、あらためてお客様視点に立ち、「職業倫理」に基づいた正しい損害保険の普及が大切であり、会社規模は様々であっても、「ガバナンスとコンプライアンス」の在り方、「環境認識」の重要性など、深く考える機会になったと存じます。そして、私たち代理店の存在は地域に根ざし、お客様の安心安全をお守りし続ける大切な役割があると再認識されたのではないでしょうか。

今回のコンベンションテーマ「シン代理店価値」は、昨年に重ね、新たな課題が盛り込まれています。これまでの20年、30年、皆様は時を捉え、組織の成長、発展のため多くの取り組みをされてきました。物価高、人手不足、環境問題、地域創生など、昨今の大きな社会変容へ対応する方策として、あらゆる業種が「テクノロジー、デジタル、ジェネレーション、ジェンダー」といった課題にチャレンジを続けています。会社の力や業績をさらに伸ばすために必要な経営手腕、人材の資質も幅広さ奥深さが求められ、教育の必要性は高まる一方です。現在の外的環境変化によって『自社の未来をどう変えていくか』。保険代理店の取り組む価値向上策が、困難ではなく「希望に向かう」ためにも、多くの情報、刺激の中から、より共感できる、良いものを探求する、コンベンションの時間をぜひ有効にお使いいただくことを願っております。いまの環境を押し上げ、良い方向へと歩みを進めるべく、皆様と共に学び、未来のストーリーを作って参りましょう。