神奈川代協第12回通常総会
2020年神奈川代協新春の集い
本年が皆様にとりまして平和で実り多き年となりますことをお祈り申し上げます。
本年、東京オリンピック、パラリンピックが開催されます。
56年前の開催とは、やはり様変わりしています。
多くの価値観、多様な感性を持った全世界の人々が平和の祭典に集います。
お招きする私たちにも知性と寛容に富んだ歓待が求まられるでしょう。
現在は急速な変化の時代です。
改正保険業法が施行されて丸3年が経過し、私たちを取り巻く環境は劇的に変化しています。
業務量も格段に増え、その対応にも高度な質が求められています。
代理店仲間からもよく「大変だ、大変だ」という声が聞こえてきます。
ただこれは私たちだけが大変なのではありません。
社会構造自体が大きく変化し、変わってきているから大変、まさに文字通り大きく変わってきているから大変なのです。
大変に嘆かず、大変に適用することが大切であり、損害保険代理店のお客様評価と生き残りはまさにここにかかっていると思います。
「こんな大変な時に、代協活動に時間が取れない」というご意見もよく拝聴します。
「代協活動はボランティアだから」とうい声もよく聞きますよね。
私は昔からこのボランティアという言葉がしっくりとこなくて長く消化不良でした。
ボランティア自体は素晴らしいものですが、自分からボランティアと言ってしまうとどうしてもリミッターのついた活動に思えてしまうからです。
このため代協活動は「生き様だ!」とも言って来ましたがこれもしっくりと馴染まず、思いとは異質なものでした。
最近、これを解決へ導いてくれる言葉と巡り合うことができました。
私の敬愛する運送会社の社長の経営方針なのですが、それは「利他」でした。
自己の利益よりも他者の利益を優先すること。
「人に良かれ」と思い行動すること。
京セラの稲森会長も経営の指針として大事にされている言葉です。
ボランティアにはリミッターがありますが、利他にはリミッターがありません。
また、利他は決して人のためだけすることではありません。
「人に良かれ」と思う行動は、結局は人から「賛同と協力」が得られるのです。
代協活動は決してボランティアなのではなく、自分とその取り巻く環境を改善していく効果があるのです。
代理店の資質を向上させ、適正な募集環境を構築していく上で極めて大切な活動なのです。
意向把握、情報提供、体制整備、CS向上、ES向上をボランティアでしている代理店、募集人はいないと思います。
改正保険業法が施行されたため、これを義務でやっています、とも言えますが、金融庁は単なる義務ではなく創意工夫した多様なベストプラクティスを求めています。
顧客本位の業務運営の根幹はこの利他の心なのです。
利他の心で考え、判断し、人と接し、行動する。
結果、自分の環境が自然と浄化され適切なものとなっていく。
利他は結果的には実効性のある大切な行動なのです。
余談となりますが、「わたし、失敗しないので」のドクターXの主人公大門未知子は言います。
「外科医の手術力は最初のトレーニングで決まる。どれほどの熱意を持って手術を学ぶか、どれほど上手い外科医の手術を見るか、川の水が流れるように基本手技を反復し、美しい最終術野をつくる。それが理想の手術。そして一番大事な事は、どんなに厳しいオペでも、決して患者を見捨てない事。」
美しい術野、すなわち適正な募集環境や組織は一朝一夕ではできません。
本年も私たち神奈川代協は多くの会員の皆様とより良い業界を作り上げるべく全力を尽くして参ります。
また、利他の心で活動いただける数多くの仲間も募って参ります。
是非とも、本年も神奈川代協の活動にご支援ご協力をお願い申し上げます。
末筆となりますが、本年の皆様のご多幸を祈念いたしました新年のご挨拶とさせていただきます。